だんドーン:第34話「さらば薩摩、さらば髪」感想―笑いの密度がすごかった説明回

今回はカラー表紙!川路と作蔵先生の背景には春画界の有名どころ、「蛸と海女」。初見の時はなんかおしゃれな幾何学模様くらいに認識してて、読み直して笑った。

退屈しない説明回

子に恵まれない小松夫婦。そういえば大河ドラマ篤姫では、ともさかりえさんが小松の妻を演じていたが、いまだに儚くて芯の強い様が印象に残っている。現代ですら子どもはまだかと無遠慮に尋ねる不届き者も散見される。江戸時代では養子が一般的だったとはいえ、現代以上に子どものいない女性は肩身が狭かっただろう。小松が悩みを顔に出さないところが痛々しい。

作蔵の登場以降は最近の情勢が説明されながら怒涛のコメディが繰り広げられる。平均1ページに1回は笑えるつくりが挟まれているのびっくり。幕府サン…自由貿易の意味わかる?ってところで涙出るかと思った。

そりゃあこんなに生活がめちゃくちゃになったら幕府の権威も失墜するよね。手元の日本史の教科書を参照してみたら、米の物価指数が日米修好通商条約が締結された1858年を100とすると、桜田門外の変があった1860年にはもう120くらいになっているし、数年後には1000超えって意味がわからない。

太郎が再登場してくれたの嬉しいね!

伊牟田は脱藩するが、小さいコマで小松が持ってる毛量が竹ぼうきみたいだった…

太郎くん、大きくなったね

気が付けば、なんか太郎が大きくなってる。初登場時は「未就学児」って感じだったのが今は小学校低学年くらいに見える。

振り返ると、太郎初登場時(犬丸が二重密偵になる)は将軍継嗣問題の最中、篤姫が輿入れする前だから少なくとも1856年以前。(wikipedia頼りだから間違いあったらすみません。)桜田門外の変1860年。4年以上経っているのだから大きくもなるよなあ。

泰先生ありがとうございました

これで桜田門外の変までの一区切りだろうか。

泰先生は井伊直弼には小学生の頃から思い入れがあるんですよねってサラッと語られていて、それをよくこんな面白いドラマとして生み出してくださったなと感嘆します。ほんとうにありがとうございます。

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