小2息子の「しょうらいのゆめ」ってやつが思いやりにあふれていた話

長男も小2となった。親が驚くような複雑なことを考えたり、逆に思い通りにならなくてシクシク泣いてしまったり、成長過程真っただ中。そしてある日語りはじめた将来の夢が予想外の方向だった。

「おかあさん、ぼく死ぬのが怖いよ…」と半泣きで寄ってくることが幼稚園の年長さんの頃から時々あった。自分が生物であり、いつかは死んでしまうということを自然に知り、子どもの心でそれを受け止めているのかと思うと、懸命に生きているのだなと感じる。

この問いに答える術は私にはないし、むしろ自分がその問いに一生かけて向き合っていっている途中だ。目に涙を溜めた息子には「そうだよね、怖いよね。お母さんもどうしたらいいのか一生懸命考えているよ。今の小学生としての時間は二度と帰ってこないから、その間に楽しいこといっぱいしてほしいな。」などと時には真面目に、時には家事をしながらぞんざいに答えている。

そうこうしているうちに、いつの間にかケロっとして公園で木登りに夢中になったりしている。

そんな問答をしたある日、入浴の準備をしていると、息子が話し始めた。「お母さん、ぼくは将来の職業は人を笑わせられる仕事がいいな。だって笑っていられる間は死ぬのが怖いって忘れられるじゃない。」死ぬのが怖いという気持ちが、恐怖を感じる人の心を助けたい、それを仕事にしたいという気持ちに転化している発想に驚いた。息子の行動や思考は自分の目の届く範囲にある、と思っていたのが、いつの間にか独自に色々なことを考え、親の知らないところで色んな行動をし始めているということに感動した。

ストレートにエンタメ・アミューズメント業界の仕事を調べてみてもいいし、楽しい動画を届けるにはネットワークインフラも会社の人事担当も不可欠。職業というものについて関心を広げていってほしいな。実践する中で、「人を楽しませる」に限られない自分の興味に出会うかもしれない。発想が広がるよう、様々な経験をする機会を大事にしたいと考えさせられる出来事だった。