「ここで働く理由がない」ワンオペ時短ワーママの退職理由

10年以上勤務した職場を退職しました。夫は転勤族で単身赴任しているので、平日ワンオペ、小1と2歳の子どもたちの育児に追われる日々でしたが、続ける意義を見出せなくなってしまい、とうとうエネルギーが枯渇してしまいました。

日々の生活

時短勤務ではあったけれども、それはもう慌ただしい毎日でした。朝は小1息子の忘れ物をチェックしつつ朝食や身支度しながら、2歳息子のオムツを替えたり抱っこコールに応えたり、何もかもまともに進まないなか這う這うの体で出勤します。メイクできることなんて数か月に一回くらいしかありません。これに夏休みの学童弁当がプラスされるともう地獄でした。

便利家電や家事代行、ファミサポさんの送迎援助など活用できるものは活用し、家事の手順も工夫してなるべく楽できるようにしていたものの、毎日の疲労感や頭の休まらない感じは苦しかったです。

意外と辛い、小学生の休日

夫不在の週末も、仕事は休みであるものの、不満がたまっていきました。

小1息子は習い事などしておらず、休日は児童館や公園に遊びに連れて行くことが多いです。意外な困りごとが、2歳息子に合わせていると上の子があまり楽しめない、ということでした。児童館にいっても、オセロなどで遊ぼうとする上の子と電車のおもちゃが使いたい下の子では遊べる場所が違います。2歳息子から目を離すわけにいかないのですが、小1だとまだまだ一人で遊ぶというわけにもいかず「おかあさんこっちきてー!」としょっちゅう呼びにきますが動けないことが続きました。

博物館や自然体験イベントなどへも連れていきたいのですが、動き回りたい盛りの2歳息子を連れていくことはできません。保護者同伴イベントだと2歳息子は抱っこかベビーカーでじっとさせておくことになりますが、それも難しいです。何時間もじっとさせるのはかわいそうだし、イヤイヤ期まっさかりの2歳を抱っこし続けるのは5分が限界です。

割り切って誰かに預けることをしてもよかったのかもしれませんが、平日保育園で過ごすのに休日に預けるのもためらわれ、踏み切れませんでした。

わからなくなっていく仕事の意味

そんな状態のころ、ルール上必要だけれど誰も読まない書類の作成や、必要性を感じられない資料の作成指示、さほど重要とは思えない修正指示で振り回されることが増えました。

性格が悪いことで有名な同僚から理不尽に攻撃されることもあり、あまり風通しが良くなくコミュニケーションの取りづらい職場でストレスもたまっていきました。

別の部署にいたころは、日々やりがいを感じ、今はきついけど昇進すれば裁量も上がってやりたい仕事に集中できるだろうと考えていました。たまたま仕事との相性が良く、人間関係も良好だったおかげでしょうね。

経済的にも頑張り続ける必要がない

そのころ、なんとか共働きを頑張ってきたおかげで、貯蓄もそこそこできました。一方で、月々の支出は単身赴任での二重生活費に、共働き所得基準で算出されたお高めの保育料と家事代行料金で膨れ上がるばかり。今頑張り続ければ将来は楽になるという展望はあったものの、海外旅行や高額ブランド品を買いたいという気持ちもあまりなく、苦労して稼ぎたいというモチベーションがなくなっていまいました。

単身赴任先に帯同して仕事を探し、収入が下がったとしても収支はあまり変わらないのではないかな…と考え始めました。

退職しない理由がなくなってきた

意義を見出せない仕事、疲労がたまる日々の育児と生活、退職してもあまり経済的ダメージがないこと…仕事を続ける気がすっかりなくなってしまい退職に至りました。

どういう条件なら仕事を続けられたのか

振り返ると、日々の生活は大変だったものの、続けようと思えば続けられたんですよね。家電や各種サービスに頼りながら、家事を工夫すれば何とかワンオペでもやっていけました。だけれども仕事へのモチベーションや職場に居続ける経済的動機がなくなってしまい、忙しい毎日を支える芯のようなものが崩れてしまいました。

心からやりたいと思える仕事であり、続ける将来的なメリットが明確であることが必要だと痛感しました。

たいていのワーママ向けアドバイスでは今苦しくても仕事を続けるメリットは大きい、と説かれており、私もその通りだと思います。退職は誰にでも勧められることではないけど、自分の状況を振り返るとやむを得ませんでした。

中学生のキャリア教育みたいな結論ですが、自分がやりたい仕事を真剣に考えて、できる限りの適職を探すことが重要だと感じました。今後も夫の転勤はありえますが、なるべく転居したくないので、ワンオペになっても続けていきたいと思える仕事を探すべく、しばらくはじっくり就職準備していきたいと思います。とはいえ何もしないのもつまらないな、と感じるので、フリーランス在宅ワークでつなぎつつ過ごしていこうかと考えています。